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虹色ペリカンが、ダマスカスに出現。
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シネマ歌舞伎『牡丹燈籠』
(2007年・歌舞伎座、仁左衛門、玉三郎)

上演時見そびれた事もあり、どうなのかしらと見に行ってみたけれど、
何せいつも幕見で見ているから、それからするとあり得ない視線で見るのは面白い。

仁左衛門・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・伴蔵
玉三郎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お峰
錦之助・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・源次郎
吉弥・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お国
七之助・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お露
愛之助・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・新三郎
三津五郎・・・・・・・・・・・・・三遊亭円朝とか

最近になって舞台公演を映画館でというのを度々見かけるけれど、一種のブームなんだろうか。
アップが多いのはいかにもって感じです。
玉三郎が浮気の証拠を掴もうと、旦那の飲み友達にカマ掛けて話を聞きだすところなど、腹立ててたり、やきもち焼いたり、細かな表情を読んでるだけで全く飽きない。
一方で、上演を見逃した手前、舞台の間口一杯に撮った映像なども見たかった気がします。

仁左衛門と玉三郎は夫婦なんだけど、やり取りを見ていると、本モノの夫婦にしか見えない。
「おう、ナンだ、そのよぅ、アレだよ、アレ」 「あいよ」
と言う調子で間違いなく通じるんだろうな…。
こそあどじゃない単語がないじゃん。

物語の進行には障りのないやり取りを見ているだけでたまらなく面白い、というのは至福です。

圧倒的に綺麗な玉三郎というのも勿論良いのですが、お歯黒の役をやっているときの生き生きした様子は又、何とも言えず楽しい。

狂言回しのような役割で、ところどころ高座での円朝の語りを三津五郎さんがやっています。
これが又面白い。
ご丁寧に、高座に上がって話し始める前の、お茶だかを湯呑みに注ぐところからやってくれるんだけど、それだけで超面白い。
劇中ではイロモノ的な役回りで度々登場。
渋いイメージがあったものだから、馬方の役を嬉々としてやっているところを見てかなり驚きましたが、相当楽しそう。

歌舞伎の人が、歌舞伎の舞台で笑わせどころで失敗しているところをあまり見たことがない。
いつも、みんな器用だなーと感心します。
普通の舞台だとよく喜劇向きとか悲劇向きとか言うけれど、歌舞伎だと、悲劇も喜劇も、歌舞伎のリズムでやるからなのかもしれない。
幽霊になったお露さんや、乳母さんなどがところどころで例の幽霊の姿勢を見せる際に、場合によってはそれだけで映像の中の客さんがどっと湧いていたりする。

サイドストーリー的な源次郎とお国の二人は、中村錦之助と上村吉弥。
どちらも重要な役で見るのは私は初めてでした。
錦之助さんは、錦之助を継ぐだけあって(?)とても綺麗な顔をしているようです。声が若いんでビックリした。
錦ちゃんの甥にあたるのかな?錦ちゃんの名前が百年先にも残っていくのかも、と考えると、「ヨロズヤ!」と掛け声が飛ぶのを聞くたび、錦ちゃんファンとしては応援しなきゃいけないような気になってきた。
昨今話題の世襲って、こういうことなのかもね。

上村吉弥さんは、とても色っぽかった。本当に色っぽい。
ああいう女の人いるよね。
顔立ちが美人というのではないのだけど、とても色っぽい人。
体つきもしっかりしているし、顔の骨格もがっしり目なのに、アップで見ても色っぽい。不思議。
真似出来るならしたいもんだー。
この二人はとても男女を感じさせました。
最期まで男女を貫く役柄なので、それだけでとてもよいなあと思いました。
本物の男の人と女の人でも、男女の色気を感じられない事はよくある事なので、女の人を演じる人も、その相手をする人も、不思議ながらすごいなあとつくづく思います。

私の記憶では、伴蔵が死んだ人たちの怨念で捕まるんだか、捕まりかける一悶着の中で頓死して終わったと思っていたら、伴蔵が自分だけ逃げ延びるために妻のお峰を殺す場面がラストでした。
確かに殺した後で、死体を抱いて泣いていた。
泣くようなことは、初めからしなきゃいいのに、と、こういう場面を見るといつも思う。

この前の『女殺』の与兵衛が大人になるとこんな感じなんだろうか…と思いながら見始めたんだけど、
与兵衛みたいな悪く生まれたタイプじゃないんだな、この伴蔵は。
悪いと言うより、弱いんだよね。
それにしても仁左衛門は何をやってもかっけーなーチクショー。
畜生って言っちゃいけないんだよ!

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